緋色の徴(しるし) リリカとサリエル(魔法の恋の行方シリーズ11)

大天使会議

<大天使会議>
天界の会議場前で、正装である
純白の長衣をまとったグルシアが
立っていた。

「ダーリン、来たよー」

アレクサンドラは、黒のゴスロリファッション、
その隣には、リリカが例のお局スタイル、黒のパンツスーツで歩いて来る。

リリカは緊張しているようで、
バックの持ち手をギュッと握りしめていた。

「リリカ君、それでは、行こうか」

グルシアが声をかけた。

「じゃぁね、リリカ、廊下で終わるのを待っているよ」

アレクサンドラが、小さく手を振った。

「うん・・」

リリカは口を真一文字に結んで、うなずく。

グルシアが、大会議場の観音開きの大扉を開けた。

その部屋は・・

ニンゲン界の裁判所と、そっくりに見えた。

中央の一段高い場所に、
長老が着席をして、両脇に秘書官を従えている。

右脇と左脇には、上級天使が
3人ずつ座っている。
その中に、緋色の長衣のサリエルがいた。

「中央の証言台に・・」

グルシアがリリカを誘導して、
自分は、右脇の上級天使の位置に着席した。
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