緋色の徴(しるし) リリカとサリエル(魔法の恋の行方シリーズ11)
「君はサキュバスに、いじめられているんだろう」
サリエルは、はっきり言った。
ふうっ・・・リリカが歯をくいしばった。
こんな奴に、弱みを握られたくない。
すでに偏平足や足のサイズについても、知られているというのに。
泣き顔なんか、見られたくない。
「魔界ではよくあることだ。
弱い奴をつつくのはね」
リリカは、
<そんなこと、当たり前>というように、前を向いて言ったが、
手のハンカチが、きつく握られていた。
「天使の徴(しるし)があれば、サキュバスは手が出せないだろう?」
サリエルも前を向いて、点滅するエレベーターの階数ボタンを見つめていた。
「君が望めば、徴(しるし)は
手に入ると思うけど」
「はぁーー!!
なに、寝言、言ってんだよぉ!
アタシは大魔女なんだよっ!!」
リリカは、初めてサリエルの顔を真っすぐに見て、にらみつけた。
「そうだな・・
では、別の視点で提案しよう」
サリエルはふっと、意味深に笑った。
「魔女の掟は、ギブ&テイクだ。
僕は今日、君の提案に全面的に協力した。
それに対する、見返りを要求するけど」
あの発言が、協力って?
サリエルは、はっきり言った。
ふうっ・・・リリカが歯をくいしばった。
こんな奴に、弱みを握られたくない。
すでに偏平足や足のサイズについても、知られているというのに。
泣き顔なんか、見られたくない。
「魔界ではよくあることだ。
弱い奴をつつくのはね」
リリカは、
<そんなこと、当たり前>というように、前を向いて言ったが、
手のハンカチが、きつく握られていた。
「天使の徴(しるし)があれば、サキュバスは手が出せないだろう?」
サリエルも前を向いて、点滅するエレベーターの階数ボタンを見つめていた。
「君が望めば、徴(しるし)は
手に入ると思うけど」
「はぁーー!!
なに、寝言、言ってんだよぉ!
アタシは大魔女なんだよっ!!」
リリカは、初めてサリエルの顔を真っすぐに見て、にらみつけた。
「そうだな・・
では、別の視点で提案しよう」
サリエルはふっと、意味深に笑った。
「魔女の掟は、ギブ&テイクだ。
僕は今日、君の提案に全面的に協力した。
それに対する、見返りを要求するけど」
あの発言が、協力って?