マイシス××。
「川田!お前、何か知ってんだろ?」
「さぁ?私は送り迎えを頼まれただけなので、なんとも」
「朝っぱらからなんだよ。面倒くせー」
なんて台詞と共に男の子が大きな溜め息を吐く原因が、明らかに私だって分かるから。
私だって何でこんな事になっているのか分からないのに、物凄く申し訳ない気持ちになってくる。
「あ、シグレ様。旦那様から伝言です」
「あ?」
「コハル様を理事長室へ連れて差し上げて、学園内を案内してやってくれとの事です」
「……あぁ?」
さっきから大きな声を出し続ける男の子の眉間の皺が、1つ増えるのが分かった。