マイシス××。
「いってらっしゃいませ」
川田さんという人は近くで見てみると、想像していたより若くみえた。
20代かな?なんて思ったところで、"帰りもお迎えに参ります"と言葉が続けられる。
そして、
「鈍っくせーなぁ、ついて来いよ」
なんて低い声を出す物凄く不機嫌そうな、"シグレ"という男の子が歩きはじめるから、
「ま、待って、下さい……」
慌ててついて足を踏み出した……まではいいのだけど。
驚いて、言葉が出てこない。
昨日のお屋敷もそうだったけど、私が踏み入れた場所は、真っ白な世界が広がっていたんだ。