マイシス××。


「コハルちゃんはー……、高等部の1年A組になるから」


私、これから高校に通うんだ……。

高校に通えるんだ──。


"高校生活"というものをずっと憧れていたから、浮かれちゃ駄目だって分かっている。
でも、胸の奥がふわふわと変な気分になってくるから、流されないように両手をギュッと握りしめた。



「はい、分かり……」

「1年なのか?」

"分かりました"そう言い切る前に、"シグレ"の叫び声が理事長室に響き渡った。


「そうだよー」

なんて、理事長先生がニコニコと返しているけど。


「なんだ、それ?あり得ねぇ!!」

"シグレ"という男の子の綺麗な顔立ちが、みるみる歪んでいった。


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