私たちの復讐法

第三話

もちろん番組の中のものであったが2人きりでお話ししたり、イベントで複数人とスポーツなどのアクティビティをして交流もした。
運動神経の悪い私だったが必死でもがいてしがみついた。
藁にもすがる思い、そんな言葉が相応しいであろう。それは見てる人たちには必死すぎとかみっともないとかそれぞれ意見はあったけどエゴサしていくとその純粋、純真が共感できると同世代、親世代から支持されていたようだ。それはびっくりした。

中には本当気が効く人、とますます好きになったと……見知らぬ相手から直接ではないのにこんなに誉められるなんて。貶されるのはたくさんされたけども身近な人でもこんなに誉めてくれないのに。

そして彼も

「君は気が利くね。さっと動ける。自然に」

と言ってくれて嬉しかった。本当に必死だったのに。彼の心は、彼の瞳には私はどう映ってどう思ったのかな。

その一言で私はこれはいける! とおもった。舞い上がりまた花畑でかけずり回った。だが今思えばそれは勘違いだった。


選ばれたのは25歳の真面目そうな地味そうなカメラもあまり回っていなかったOLの愛美だった。

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