胡蝶ミラへのエクスプレス




 片づけを終えるとインスタントコーヒーを入れたのだが、来客用のマグカップまでは準備していなかった。ここに来て準備不足か。

 ちょうど二つ持っていたバラバラのカップにコーヒーを注いで、冷蔵庫からマカロンの箱を取り出すと、再び奥の部屋に戻る。

 ベッドに背を付けながら、二人並んでミルクを入れた熱いコーヒーを飲むとホッコリした。

「お腹いっぱいなのに、デザートって別腹だよね」

「これがね腹いっぱいなのに、不思議と入ってしまうんだなぁ」





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