胡蝶ミラへのエクスプレス




「写真届いたよ。これが今流行ってるんだ。チェーンのドーナツ屋さんで似たもの見たことがある気がするけど」

「ハハ、そう言われると似ている気もするね。この県ではまだお店がないんだって」

「へー美味そう。お店出来たら食べてみたいかも」

 そんな話をしながらぼーっとテレビを見たり、何でもない話をしたり、途中体操座りをしたままコクッと船を漕ぐ森高さんに笑いながら、結局五限の授業を受けに家を出るまで、森高さんはずっと隣にいた。

 居ていいって言ったけど、ホントにいると思わなかった。




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