胡蝶ミラへのエクスプレス





「越智君、今日は本当にいろいろとありがとう。途中迷惑をかけてしまったけど、トマト鍋すごく美味しくて楽しい一日を過ごせたよ。ご馳走様でした」

「ううん、とんかつ屋さんはまた行こう。俺も鍋美味しかったし、足湯も気持ち良かった。森高さん、車出してくれてありがとう」

 ホントにもう、別れる空気だ。

 次……いつ会えるんだろう。

 今の今誘ったら、さすがにちょっと引くよな。

 今日はもう、終わりか。

 自分が車を降りる流れができており、森高さんは優しく笑ったままこちらを見ている。楽しかったから、帰りたくない気持ちが強くなってしまっていた。




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