胡蝶ミラへのエクスプレス
「ちょっと時間の都合とかで、変更したんだよ」
「じゃあ、とんかつはまたいつか食べに行くの?」
「だなー」
リンは一緒に行きたいって言ってくれたが、即座に俺が断ってしまっていた。
申し訳ない気持ちもあったはずなのに、それよりも森高さんの二人で行きたいって気持ちが強すぎて、迷う間もなく嘘をついてしまったのだ。
「いいなぁ鍋かぁ。寒いしより美味しいよね」
「すっかり冬だもんな」
「拓磨と言えばここ、みたいなイメージが付きつつあるけど、私らとここってどう違うの?」