胡蝶ミラへのエクスプレス






「なんか意外と、学科に関係なさそうな授業も多いよね」

「ハハ、あさなは大学でも、しっかり勉強したいんだ」

「まぁねー。でも、楽できたら良いなって思うことはあるよ」

 言ってふっと笑うあさなを見て、私も目を伏せて笑う。

 全部が全部ではないけれど、背伸びをしなくて良いあさなといる時は素の自分で笑ったりもする。

 こういうタイプの子と仲良くなるのは初めてだったが、言いたいことがあれば気負わず伝えている様子は、見ていて気持ちが良い時がある。

 そういう面では、あさなと越智君は似ている所があるのかもしれない。




< 9 / 728 >

この作品をシェア

pagetop