婚約破棄寸前の不遇令嬢はスパイとなって隣国に行く〜いつのまにか王太子殿下に愛されていました〜
39 王太子殿下の来訪
ローラント王国の王太子を乗せた馬車は、ついにアングラレス王国の王宮まで辿り着いた。
国の代表として王子であるアンドレイ様と、その婚約者のわたしが王太子を出迎える。わたしたち二人を中心に、側には高官たちがずらりと並んで高貴なる方の到着を待っていた。
冬の冷たいの空気のようなピリリとした感触が肌を伝う。いよいよ彼が来るのね……そう思うと胸が高鳴った。
隣に立つアンドレイ様は涼しい顔をして側近と打ち合わせをしている。ふと目が合うと、感情のこもっていない笑みを浮かべてきた。
国の代表として王子であるアンドレイ様と、その婚約者のわたしが王太子を出迎える。わたしたち二人を中心に、側には高官たちがずらりと並んで高貴なる方の到着を待っていた。
冬の冷たいの空気のようなピリリとした感触が肌を伝う。いよいよ彼が来るのね……そう思うと胸が高鳴った。
隣に立つアンドレイ様は涼しい顔をして側近と打ち合わせをしている。ふと目が合うと、感情のこもっていない笑みを浮かべてきた。