婚約破棄寸前の不遇令嬢はスパイとなって隣国に行く〜いつのまにか王太子殿下に愛されていました〜
ちなみに愛し合う二人はめでたく結婚をした。国王陛下のご命令だ。
彼らは一生をかけて、莫大な損害賠償金を支払わなければならない。しかも死ぬまで監視付きだ。風の便りによると、既に二人とも精神的にかなり参っているらしい。
アンドレイ王子が行った犯罪は隣国まで巻き込むこととなり、国家の信頼を回復させるために国王陛下が非常に骨身を削ったそうだ。
だから陛下の怒りは尋常ではなく、はじめは二人を見せしめに民衆の前で処刑すると憤っていたのだけど、レイモンド王太子殿下が「死んで楽になることは私が許さぬ。最期まで生きて己が犯した罪と一生向き合え」と、一蹴したのだ。
これには、わたしも大賛成だ。死んでしまったら、そこでお終いなのだから。
それよりも、生きて、苦しんで、恥入って、惨めな思いも沢山して、自己を反省して欲しいと願う。