再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています


しばらく車を走らせて英介さんのマンションに到着。自宅に入ってすぐにソファに座り込んでしまった。

そんな私に英介さんが麦茶をグラスに注いで持ってきてくれる。


「ありがとう」


一気に飲み干すと気持ち悪さが少しだけ楽になった。

英介さんのご両親への挨拶を終えて緊張が解けたからだろうか。つわりが戻ってきたかもしれない。

ぼんやりとソファに座りながら時計を確認する。時刻はもうすぐ午後四時。

そういえば夕食の食材がなにもない。少し休んだらスーパーに行こうかな。

そんなことを考えていると、リビングにいなかった英介さんが戻ってきた。


「英介さん。あとでスーパーに行きたいんだけど一緒に来てくれる?」


もしも気持ち悪くなったとき、彼が隣にいてくれると心強い。それに食材などをまとめて買いたいので荷物を持つのも手伝ってほしい。


「もちろんいいけど、必要なものをメモしてくれたら俺ひとりで行くよ」

「ううん、私も一緒に行く」

「無理するなよ」


隣に座った英介さんが私の髪を優しく撫でた。

反対の手になにかを持っていた気がするけど、背中にさっと隠してしまったのでよく見えない。

なにを持っていたんだろう……。


「千晶。今日は俺の家族に会ってくれてありがとな。うるさかっただろ」


苦笑を浮かべる英介さんに私は首を横に振って答える。


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