再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
振り返るとスーツ姿の男性がふたりいる。ひとりはシルバーフレームの眼鏡をかけていて、もうひとりは大柄な体格をしている。
彼らに見つかってしまった。
すると英介さんが私を自分の背中にそっと隠した。
「お前たちだな。千晶のあとをつけているのは。いったいどういうつもりだ」
英介さんの鋭い声が男たちを問い詰める。
「前にもあとをつけていただろ。レストランで俺たちが食事をするのを見ていたり、こそこそとあとをつけてきたり。千晶の自宅のマンション前でも待ち伏せしてたよな」
「そ、それは……」
シルバーフレームの眼鏡をかけた男性が動揺したような声を上げた。普段は優しい印象を与えている英介さんの奥二重の目が冷たく細められて眼鏡の男性を睨むように見つめる。
すると大柄な体格の男性が腰を折って深々と頭を下げた。
「申し訳ありませんでした」
突然の謝罪。眼鏡をかけた男性も大柄な男性に続くように頭を下げて「申し訳ありません」と口にして言葉を続ける。
「こわがらせるつもりはありませんでした。私たちはある人のために千晶さんとどうしても接触したくて、そのチャンスを伺っていただけで……」
「ある人って?」
英介さんが聞き返す。
すると眼鏡の男性と大柄な男性が目を見合わせた。
〝ある人〟について話してもいいのかを互いに確認しているのかもしれない。