再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています


「嫌です。会いたくありません」


私はきっぱりと断った。


「今さら謝罪をされても許さない。あの人は私と父を捨てたんです」

「どういうこと?」


英介さんが不思議そうな表情で私を見つめた。


「YUKISHIROの社長とどういう関係なんだ。もしかして彼女が千晶の……」

「母です」


両手にぎゅっと力が入る。

彼女のことを〝母〟とも呼びたくない。

今さら会いたいなんてどういうつもりなのだろう。

私は、会いたくない――。




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