再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
すらりと背が高く、誰もが見惚れてしまうほど端正な顔立ちをしている加賀美さんと比べて私は平凡だから。
身長も低いし、顔だってぱっとしない。ふっくらとした頬に丸くてくりくりとした目元のせいで年齢のわりに幼い印象を与えてしまうし。
こんな私が加賀美さんの彼女になってもいいのかな。
というよりも、男性に触れられるのがこわい私を受け入れてもらえるのだろうか。
「到着。ここだよ」
加賀美さんが足を止めたのは外観からしておしゃれなカフェレストラン。
私をエスコートするように扉を開けてくれた加賀美さんに促されて入店する。
今日の食事のために彼が選んでくれたこのお店は落ち着いた色味の内装で、かしこまった雰囲気もないのでくつろいで食事ができそうだ。
通りに面する窓際の四人席に案内されたので、向かい合って腰を下ろす。
そういえば加賀美さんとこうしてふたりきりで食事をするのは初めてかもしれない。いつも自宅で父と加賀美さんが食事をしているところに私も交ぜてもらっていただけだから。
おしゃれなカフェレストランで食事なんて、まるでデートみたい。
そう思った途端に気持ちがそわそわと落ち着かなくなる。
いつも加賀美さんとどんな話をしていたっけ。どこを見ればいいのかもわからない。
不自然に辺りをきょろきょろと見回してしまう。