再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
上下ともにぶかぶかの加賀美さんのスウェットを着た自分の格好に戸惑いつつ、濡れた髪をタオルで拭きながら洗面室を出た。
「シャワーありがとうございました」
リビングに戻ると、ソファに腰を下ろして情報番組を見ていた加賀美さんが振り返る。
「おかえり。ドライヤーの場所わかっ……」
私を視界に捉えた彼の言葉が不自然に止まった。
一瞬目を見開いたかと思うと、口元がふっと優しく緩む。
「千晶ちゃんのその格好すごくかわいい」
「え?」
上下ともにぶかぶかのスウェット姿がかわいい?
よくわからなくて首をこてんと傾げる。すると加賀美さんがおもむろにソファから立ち上がりこちらに向かって歩いてきた。
目の前までくるとまだ濡れた私の髪にそっと指を通す。
「俺のものって感じがする」
くるくると私の髪を指にまきつけながら微笑む加賀美さん。
お互いの視線が絡むと、全身の血が沸騰したように熱くなる。
恥ずかしくなりパッと視線を落とした。
〝俺のものって感じがする〟
加賀美さんの言葉が耳に残って離れない。
私の今の格好を見て彼がそんなことを思っているなんて……。