再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「俺さ、実を言うとフラれてからも佐波のこと諦められなかったんだよな。もう一度想いを伝えようって思ってた。でもあの彼氏見たら勝てる気しねぇ。敗北感がすげぇよ」
「そんなことないって。立花くんだってかっこいいよ。それに優しいし、仕事もできるし」
「ははっ。そんな風に慰められると惨めになるからやめて」
そう言って笑った立花くんの切なげな横顔にどう言葉を返していいのかわからず口を閉じた。
すると、立花くんがなにかを決意したようにぐっと顔を持ち上げて私を見る。
「大丈夫。もう未練はない。佐波のことはきっぱり諦める。好きすぎてストーカーとかしないから安心しろよ」
「えっ、ストーカー⁉」
思わずぎょっと目を見開いた。
立花くんは何気なく言ったのだろうけど今の私にとっては笑い飛ばすことができない言葉だ。
驚いたままの私に立花くんが訝しげな視線を向けてくる。
「だからしねぇよ、ストーカーなんて」
「う、うん。そうだよね。それだけは絶対にやめてほしい」
気が付くと駅まで歩いてきていた。
立花くんとは乗る路線が違うのでここでお別れだ。
改札から少し離れた場所で立ち止まった立花くんが私と向き合う。
「佐波とはこれからも仲良しの同期でいたい。青柳も誘ってまた三人で食事に行ったり遊びにでかけたりしような」
「うん、もちろん。私にとって立花くんは大事な同期だから」
「佐波……」