こころ、唄う。

過去になった人

二人で
大切にしてきたものを


破り捨てられた気がして
悲しくて泣きたくて
全てが壊れそうになったの


大切に想っていたのは
あたし独りだったのかな


あたしからあの娘を庇う
あなたのその腕は、
昨日まであたしの頭を
優しく撫でてくれてたのに


あなたの中で過去になった
自分が悲しくなって
言葉のない声だけが
その場に吐き出されたの


もう戻れない


あなたはもうあたしを
撫でてくれない


愛してはくれないの


あなたはもうあの娘を
愛してるから。
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