Twinkleな彼は、【完】
「す、すみません、紛らわしくてっ」
「うん。ほんと可愛いよね、はなちゃんって」
「またからかわないでくださいよっ」
わかってるよ、誰にでもそうやって言ってくること。
そう思って芽吹先輩の顔を見上げると、その目は真剣そのものだった。
どうしたらいいかわからなくて、ただ固まってその目を見ていた。
「本当なんだけどな」
少し悲しそうに微笑む
胸がきゅっと狭くなる感覚
私は何も言えなくて、2人の間に沈黙が流れて、それを終わらせたのは芽吹先輩だった。
「…勉強しようか」
伏せ目がちにそう言って、教科書を広げる芽吹先輩に『はい』と返事をすることしかできなかった。