Twinkleな彼は、【完】

計算のしすぎてさっきのことなんてすっかり頭から抜けてしまって、気まずい雰囲気は一切流れなかった


あれは…なんだったんだろう?




「芽吹先輩に教えてもらったよかったです!」




「うん、本当に良かった」



て、少し苦笑いの芽吹先輩。


…私のバカさ加減にちょっと引いてない?



「全然分かってませんでした!危うく単位落とすところでした」



ありがとうございましたー!って深々とお辞儀をすると、野球部みたいって笑う芽吹先輩



「じゃ、お邪魔しました。」


そう言って家を出ていく、芽吹先輩を送り出すため、外へ出る。



「っ、え」



すぐ隣、山川家に止まる黒い樹の車に思わず声が出る。


帰って来てたんだ。


部屋電気ついてたっけ?



勉強に夢中で気づかなかったのかも。



「…はなちゃん?」



「あ、なんでもありません。ありがとうございました!」



まあいいか。そりゃ樹だって帰ってくる時くらいあるよね!

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