Twinkleな彼は、【完】
焦ってる様子で、綺麗な顔は歪む。
その感情は読めない。
「はな、ごめん。俺嫉妬した」
愁を帯びたハスキーな声と、やりきれなさを抱え揺れる眼差し
「し、しっと…?」
「そう。俺のことだけ見てほしくて」
「っ、」
表情が変わり艶やかな笑みをこぼす樹に、心が強く惹きつけられる。
「他の男に靡くな」
幼馴染の私にそんな独占欲を告げて、たやすく心を乱す。
なんで、私にそんなこと…嫉妬なんてするの?
バカな私はどれだけ考えても分からないまま
シングルタスクな私の脳みそはテストで樹と共に、単位を落とさないようにすることに必死で、樹のその様子のおかしい言葉すら一瞬で忘れていた。