Twinkleな彼は、【完】

それからまた自転車に乗って駅まで行き、電車に乗って事務所の最寄りまで30分程、大手芸能事務所なだけあって、駅からは歩いてすぐ。



余裕で18時に間に合った!



初めて来たけど、見上げると首が痛くなるほど大きな建物が事務所。


…大手ってすごい。


樹に着いたよ、と連絡を入れて、事務所の入り口で待つ。



「はな」


自動ドアの向こう側、颯爽と現れた樹



「樹、お疲れ様!」


はい、とタブレットを樹に手渡す。


「ありがと。まじで助かった。」


ノーセットにジャージ姿でも、見惚れるくらいかっこいいなあ。


いつも割と頻繁に見ているこの素顔は、きっとファンの人にとっては珍しいものなんだろうな。


樹に恋してる人はこの世に何人いるんだろう



「どした?」


目の前でひらひらと手を揺らして見せる樹にハッとする。


…私、またまた何考えてんだろう。
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