Twinkleな彼は、【完】

「はなちゃんって、いとこじゃなくて幼馴染なんでしょ?」


爽やかに汗を拭く風さんのその言葉にパチリ瞬きをする。



「え、」



「樹から聞いた」



…なんだ樹から聞いたんだ。


バレたのかと思ってびっくりした…



「メンバーにまで隠す必要はないかなって」



滴る汗を拭きながら、微笑む樹。


な、なんかいつもよりかっこいい!


いやいつもかっこいいんだけどね!



「いいの?」


あんなに今まで隠したがってたのに。


もしかしてあのとき、私が拗ねたから?



「まあ、あの時は周りに人もたくさんいたからね」


葉さんが飲み物を飲みながらそういう。


そっか、あのときって楽屋じゃなくて廊下だったもんね。



「関係者って言ってもね…」


派遣の人とかおるし、と渚さん。


どこで誰が聞いてるか分からない、どこから何が漏れるか分からない、誰が何するか分からないもんね。


そんなことも考えずに怒ったあの日の自分が恥ずかしい。
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