Twinkleな彼は、【完】
「いません!モテたこともないし、出来たことないです。」


彼氏ほしいとは何度も思ったんだよ?


まあそう簡単にはできないよね。



「見る限り、めっちゃモテそうやけどな」



「全然ですよ!」



告白なんて…大学生になってから何回かされたくらいで、それまではずっと恋愛なんて掠りもしなかった。


中学までは"山川樹の幼馴染"としか接されたことがなかったし。



「それに、こんな世界一かっこいい幼馴染いたら他の男の人なんて、好きになれないですよ!」



言葉を発した後で気づく。



みんながあんぐりした表情をしていることに。



葉さんのお兄さんも、樹もびっくりした顔してる。



「はなちゃん…それは…素で言ってる?」


風さんの問いかけの意味がよく分からない。



「私なんか変なこと言いました?」



「いや…」



「あー…天然小悪魔かぁ」


葉さんが苦笑いしたまま、呟く



「樹、御愁傷様です…」



樹に向かって両手を合わせて目を瞑る大地さん。


「…うるせえーよ。こいつはいつもこーなんだよ」



「ん?え?」



なんか私だけ、蚊帳の外みたいだけど、どういうことだろう?



「はなは分かんなくていいんだよ」


悩ましい表情をしたまま、髪をかきあげてため息をつく。


その姿さえ、色気がすごくて息を呑んでしまう。



…なんか、よく分からないけど、まあいいか!



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