Twinkleな彼は、【完】



「さんきゅ。てか、今からどっか行くの?」


土曜日なのに大学へしか持って行かないトートバッグを肩にかけている私を不思議そうに見つめる樹


「学園祭の準備に大学に行くの!」


来月だからね、たくさん準備することあるし。


「はなは好きだな、そういうの」



「だって楽しいじゃん!」



「そうなんだ」


分かんない、と悲しげに笑う樹



「樹は行事とか来れないもんね…」



「まあしょーがねぇよ。」



職業柄、樹が参加できた学校の行事は中学の体育祭が最後だった。


高校に入ってからは体育祭も、文化祭も、修学旅行も、学校がパニックになるから全部来ないようにしていた。


樹は青春の全てを犠牲にしてアイドルをしてるんだもん、尊敬するよ。
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