Twinkleな彼は、【完】
「ほ、本物だっ」
「そう本物。盗撮の写真なんて、別にばら撒きたいならばら撒けば?」
一歩、また一歩と近づいてくる
私の心の声が聞こえるかと思うくらい、いつもベストなタイミングで助けに来てくれる樹
走ってきてくれたのか息が切れてる
「俺は痛くも痒くもないから」
バカにしたような含み笑いを披露して、
私とその二人の間に割入り、守ってくれる横顔
「でも、こいつに指一本でも触れたら許さねえ」
いつも守ってくれる時の睨みつける目は、私でも怖いと感じる程
安心して、力が抜けてしまう
「あと、さっきの全部動画撮ってるから」
スマホの動画を再生すると、そこにはさっきの一連の流れが映し出されていた。
「やべっ、」
「散れ、下衆ども」
その殺気満載の一言で、二人は怯えきり走って逃げていく
「いっ、樹っ、」
「何もされてないか?」
くるりと振り返って、心底心配そうな顔をする樹