Twinkleな彼は、【完】


「違います。俺が、ずっと隠すように言ってたんです。」


どう答えるべきか、目を閉じていると樹の声が聞こえて、思わず目を開く



「こいつ、俺の近くにいるせいで女子から妬まれて、ずっといじめられて来たんで。」


何かを覚悟したような凛とした表情で想いを紡いでいく



「もう俺のせいでいじめられないようにするために、ずっと隠すように言ってきました。」


その瞬間全てが繋がった気がした。



「…それが理由だったの?」


隣、その凜とした顔を見上げると、



「うん。もう傷つけたくないから」



こちらを見て、眉を下げながら微笑む樹



「そんなのっ、」


初めて聞いた理由


樹は私が女子たちの嫉妬の対象にならないように、ずっと私に隠すようにしてたってこと?


私を守るためだなんて思わず、私は何も考えず樹は自分とファンのためだと思い込んでいた


私、なんて無神経なことを…
< 221 / 259 >

この作品をシェア

pagetop