Twinkleな彼は、【完】
…私のために、どうしてここまで?
樹は何も悪くない、悪いのは私をいじめてきた人たちなのに。
ただの幼馴染なのに、危険に晒されるのは樹かもしれないのに。
どうしていつも自分のことは二の次で、私のことばかり優先してくれるの?
「じゃあ、俺、行くから。」
安心させるように、とびっきり優しく微笑むその笑顔に釘付けになる
もう心を掴んで離してくれない
少しずつ離れていく、その背中を追いかけたくなるのはいつものこと。
でもこんなにも、あったかい気持ちになって、引き止めたくなったのは初めてかもしれない。
「ぷはっ!!」
「息止まるかと思った!」
樹がいなくなって、いきなり大きな声を出す二人
あ、隠してた理由を知った衝撃で二人のことちょっと忘れてた
こっちも大きな問題だよ。3年も隠し続けてたんだから。
「どうする私たちのこと認知してた!!」
「名前呼ばれた!やばい!」
録音しておきたかった!って騒ぎ立てる二人