Twinkleな彼は、【完】


「なぁ、どういう意味?」



意地悪に唇に弧を描いて、さらに近づいてくる



「いっ、樹っ」



「ん?」



「ち、近いよっ、」



息がかかって、くすぐったい。


ドキドキして、息ができない。



「照れてんだ?」



「今日の樹、なんか変だよっ」


いつもみたいな揶揄いじゃない、まるで獲物を狙ってるかのような強引さ


バクバク心臓がうるさい



「そんなんずっと変だよ」



「へっ?」


スイッチが切れたように、次は切なく瞳を揺らす。その揺れに吸い込まれていきそう



私にはいつもと全く違う樹に見えるけど?



「いつも、色々我慢してんの。」



「我慢…?」



「そ。はなは絶対俺のこと好きにならないって思ってた」



「なっ、」


哀愁漂うその目で見つめられて、逸らせない


そうだよね、さすがにもう告白したも同然なんだから私の気持ちはバレてるんだよね


「でも同じ気持ちかもしれないなら、もう何も遠慮しない」



「どういう…」



全然樹が言ってることがわからない







「俺は、はなのこと好き」







その予想もしてなかった言葉が、耳に届く
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