Twinkleな彼は、【完】



「え、まっ、待って」



「もう待ちくたびれた」


10年以上待った、って見下す


さっきからずっと頭の中が真っ白になって、樹の言葉を理解するだけで精一杯なのにっ



「え、え、」


迫ってくるその端正な顔に、距離を取りたいのに背中には玄関のドア


これでもドアと一体化するんじゃないかってくらいぴったりくっついてるんだよ



「言えばいいだけだろ」



「そんなっ、だって」


恥ずかしくて、そう簡単に言えないよっ


どうして樹はそんなに素直にいえるの?



「あっそ、言えないんだ」


じゃあ、って顔つきが変わって、


意地悪に微笑んでいた顔は伏せ目がちになって、


首を傾けてそっと唇へ迫ってくるのが分かった



ほ、本当にキスしちゃう…!!



頑張って伝えるんだ、私!



ぎゅっと手を握って、目を瞑りながら、


「樹がす、好きっ!」



「っ、」

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