Twinkleな彼は、【完】
ラグなんてどーでもいいだろ、って私の手を握ったまま、透き通る綺麗な瞳で私を捉えられてしまった。
その表情があまりにも神秘的で美しくて、体の血が逆流する感覚に陥って、息を呑む。
なっ、なんか、
「ドキッ!?」
咄嗟に胸をおさえる。胸が痛い!
「は…?」
突然の行動にびっくりした表情を見せる樹。
「今、私、樹にドキッとした!」
「っ、は、なにそれ、」
私がそういった瞬間、ぶわっと顔を真っ赤にした樹。
あの顔は反則だよ!誰でもどきっとするよね。
びっ、びっくりした。
「幼馴染の私もドキッとさせるなんて、罪な男だね!」
そりゃ、国宝級イケメンなんだもんね。
初めてその脅威を感じたような気がするよ…
「っ、はあ?本当に罪なのはどっちだよ。」
って、頭を抱えて無気力に肩を落とす。
「ん?どういうこと?」
私はなんの罪も犯してないのに。
「なんでもない」
保冷剤持ってくる、って言って、冷蔵庫からハンカチに包んだそれを持って来てくれた。