Twinkleな彼は、【完】
「じゃあ、」
すっ、と伸びて来たゴツゴツした男らしい手が、私の頬を包む。
え?何これ……?
「こうしたら俺のこと好きになる?」
揺れる二重の瞳と、甘い低音ボイス付き。
あまりにも妖しく端麗に微笑むから、さらに頭が混乱する。
どどどど、と騒がしく鳴る胸。
「い、…つ、き?」
身体が痺れる感覚。
樹は何がしたいの…?
「なわけ、ないよな」
未練たらしくゆっくり離れた手。
無気力に笑った樹。
「はなは大事な幼馴染だよ。」
苦しそうにそういう樹の意図が全然わからなくて、
私は痛く締め付けられる胸に躊躇うことしか出来なかった。