Twinkleな彼は、【完】
「…はなちゃん?」
放心状態の私に、芽吹先輩の手が目の前でひらひらと動いて、ハッとする。
「あ、すみません!何ですか?」
「いや、あの、………あいつ怪しくね?」
コンビニの外、帽子をかぶって、夜なのにサングラス、マスク姿で、黒ずくめな服装の樹を指差す。
…まさかの不審者として見つかっちゃった。
「俺、声かけて来るわ。」
そう言って、レジのカウンターから出ようとする芽吹先輩。
「あー!大丈夫ですよ!あの人、私の家の近所の人なんです!知り合いなので!」
「…そう?」
じゃあ大丈夫か、と人懐こい笑顔を見せて、またカウンターの中に戻って来た。
よかった、と胸を撫で下ろしたのも束の間、外でこっちこっちと手招きしてる樹の姿が見える。