Twinkleな彼は、【完】
特訓を重ねて数日ーーーー
「うんうん!合格!」
お母さんが味見をして、グッと親指を立ててポーズする。
「やったぁ!」
包丁を握るところから初めて、特訓に特訓を重ね、やっとレシピ通りの肉じゃがが完成!
その頃にはもう手には幾つもの傷が出来ていた。手が絆創膏だらけになっちゃった。
どれだけお母さんに怒られたことか…
「さっそく樹に渡してくるね!!」
タッパーにこれでもかとたくさん詰め込んだ肉じゃが。
言っていたコンサートの日はもう過ぎているから、地方からは戻って来てるはず!
合鍵でいつでも入っていいって言われてるし、肉じゃがだけ置いて、帰ってこよう!
自転車を漕いで15分。
マンションのエントランスでオートロックを開けようと合鍵を探していると、
「え…はな?」
「あ、樹!」
変装しすぎて目しか見えてない状態の不審者スタイルで現れた樹。
それでも樹だってわかるくらいスタイルがいい。
びっくりしたけど、ちょうど良かった!