軽率に恋 シリーズ2
学校一怖いと有名な先生だ。…この人が補習の先生なんて聞いてない。
左隣を見ると、蓮斗も同じことを考えていたのか、眉間に皺を寄せて私を見ていた。
『ねぇ、めっちゃ怖いってば。授業、頭に入らないんだけど』
「俺に言うなよ。一時間ぐらい我慢しろって」
小声で誰を責めているのか分からない言い合いをした後、野球部の顧問に抵抗する方法も見つからず、素直に一時間補修を受けた。
補修後のミニテストも何とか二人とも合格し、地獄の一時間は無事に終わった。
『あんなに長い一時間は初めてだったかも』
「確かに。一日部活してる時より、疲労感強い」