【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
「ラムダさんが言っていました。夕星ラウエルは、必ずしも星祭りの夜に見えるとは限らない……と」
「マリア」
ジルベルトはその懐から小さな白い箱を取り出して、そっと差し出した。
「ラウエルの輝きには敵わぬかも知れないが。開けてみて」
「ぇ……っ」
戸惑うマリアの手のひらを持ち上げて、箱をその上に置く。程よい重みが手のひらの上に伝わった。
おもむろに、アーチ型の蓋を開けると。
「……鍵……?」