【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
「すまない……ああ、マリア、すまない……!」
覆い被さるようにして、がくがく震える華奢な身体を力任せに抱きしめる。
「夢を見ていた。剣はマリアに向けたんじゃない。怖がらせてすまなかった……本当に……ッ……」
震えるマリアの両腕が、今にも泣き出しそうなジルベルトを励ますように背中に回される。そして驚きと恐怖心をどうにかやり過ごそうと、ジルベルトの背中のシャツを両手の指先で握りしめた。
「また、あの悪夢を、見たのですね……?」
こんな状況に陥っては、マリアが驚いたのも当然だった。
寝入り端のジルベルトに寝具を掛けようと、身を起こしかけたマリアはがばりと起き上がったジルベルトに突然組み敷かれ、耳元に剣を突き立てられたのだ。
—— 私の問いかけを不審に思ったジルベルトに、リュシエンヌは私だと気付かれて……殺されかけたのかと……っ
ジルベルトのシャツを掴むマリアの拳に、ぎゅ、と力がこもる。
覆い被さるようにして、がくがく震える華奢な身体を力任せに抱きしめる。
「夢を見ていた。剣はマリアに向けたんじゃない。怖がらせてすまなかった……本当に……ッ……」
震えるマリアの両腕が、今にも泣き出しそうなジルベルトを励ますように背中に回される。そして驚きと恐怖心をどうにかやり過ごそうと、ジルベルトの背中のシャツを両手の指先で握りしめた。
「また、あの悪夢を、見たのですね……?」
こんな状況に陥っては、マリアが驚いたのも当然だった。
寝入り端のジルベルトに寝具を掛けようと、身を起こしかけたマリアはがばりと起き上がったジルベルトに突然組み敷かれ、耳元に剣を突き立てられたのだ。
—— 私の問いかけを不審に思ったジルベルトに、リュシエンヌは私だと気付かれて……殺されかけたのかと……っ
ジルベルトのシャツを掴むマリアの拳に、ぎゅ、と力がこもる。