【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
 ——どんな小さな国にだって自国を愛する国民がいる。国が滅びれば国民も滅びる。援助を受ければ助かるというのなら、望みを捨ててはいけない。
 何か、彼女の国を救う手立てはないの……?!

 
 ガタン——

 突然に椅子が引かれる音がして、勢い良く立ち上がったのはリズロッテ王女だ。

「アルフォンス大公夫人。畏れながら、この場で発言をさせていただく事をお許し願います……!」

 大公夫人をはじめ、マリアを含めた皆が一斉にリズロッテを見遣る。
 リズロッテの隣に座るエミリオとフィフィーは所在なげに両手で顔を覆った。

「リズロッテ王女、発言を許します。どうかしましたか?」
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