【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
「殿下、お待ちくださいませ……! リズロッテ王女がこれほどまでに必死にならざるを得ぬ、《《理由》》というものがございます。どうか恩赦を」
「理由? そんなものは吐いて捨ててしまえ。大公夫人、俺の寵姫には一切の干渉を許さぬと言ったはずだ。何の断りもなくマリアを後宮に呼び出したあなたの身勝手さが、今回の事態を招いた」
地を這うように轟く声色には微塵の容赦もない。
皇太子の剣幕にアルフォンス大公夫人でさえ言葉を失い、凍てついた気迫だけが場を支配していた。
「じっ、ジルベルト殿下! どうかわたくしの話をお聞きくださいませ……殿下はこの女に騙されているのです! この女は……っ」
「お黙りなさい、リズロッテ王女。不敬を重ねて首を斬られたいのですか!」
リズロッテの訴えに大公夫人が被せるように言う。
首を斬られるとまで言われては、リズロッテも黙るしかない。
「理由? そんなものは吐いて捨ててしまえ。大公夫人、俺の寵姫には一切の干渉を許さぬと言ったはずだ。何の断りもなくマリアを後宮に呼び出したあなたの身勝手さが、今回の事態を招いた」
地を這うように轟く声色には微塵の容赦もない。
皇太子の剣幕にアルフォンス大公夫人でさえ言葉を失い、凍てついた気迫だけが場を支配していた。
「じっ、ジルベルト殿下! どうかわたくしの話をお聞きくださいませ……殿下はこの女に騙されているのです! この女は……っ」
「お黙りなさい、リズロッテ王女。不敬を重ねて首を斬られたいのですか!」
リズロッテの訴えに大公夫人が被せるように言う。
首を斬られるとまで言われては、リズロッテも黙るしかない。