【コミカライズ連載中】➕SS 雲隠れ王女は冷酷皇太子の腕の中〜あなたに溺愛されても困ります!
「リュシエンヌ王女。あなたの目的が復讐ではないという言い分を信じましょう。
いずれ皇太子殿下の刃にかかる憐れなあなたに免じて、今ここで正体を明かすことはやめておきます。我が国の民を救っていただいた恩もありますから。
わたくしも属国の民の一員として、帝国の役に立ちたいという想いはあります。
なので——真実を求める者に『雲隠れ王女』の事を問われれば答えます。思い出した記憶の断片を故意に隠すことは出来ません」
「わかっております……リズロッテ様。恩赦のお気持ちに感謝いたします」
血の気が引いた顔をこれ以上見られたくなかった。
気が動転しておかしくなりそうだった。
リズロッテに深く頭を下げる——…
背後に、愛する人の、どこか安堵したような、優しい声を聴くまで。
「ああ、マリア……。こんな所にいたのか。ふたり仲良く何を話していたのだ?」
いずれ皇太子殿下の刃にかかる憐れなあなたに免じて、今ここで正体を明かすことはやめておきます。我が国の民を救っていただいた恩もありますから。
わたくしも属国の民の一員として、帝国の役に立ちたいという想いはあります。
なので——真実を求める者に『雲隠れ王女』の事を問われれば答えます。思い出した記憶の断片を故意に隠すことは出来ません」
「わかっております……リズロッテ様。恩赦のお気持ちに感謝いたします」
血の気が引いた顔をこれ以上見られたくなかった。
気が動転しておかしくなりそうだった。
リズロッテに深く頭を下げる——…
背後に、愛する人の、どこか安堵したような、優しい声を聴くまで。
「ああ、マリア……。こんな所にいたのか。ふたり仲良く何を話していたのだ?」