元ヒロインの新妻は元ヴィランの夫から逃げられない 〜あなたは征服欲と支配欲のために私と結婚しただけなの、ちゃんとわかってます。は? 愛してる⁉ 本気ですか⁉〜
第9話 ヴィランの幸福
全裸の彼女はベッドに横たわったまま、四つん這いで待ち受ける俺の顔面に、そっと柔らかい右足の裏を押し当てた。俺は良い匂いのする小さな右足を掴んで、足裏をぺろりと舐めた。
「ひゃあっ!」
「奴隷のご奉仕が気に入らないか?」
「こんなエラそうな奴隷が、どこの世界にいるのよ!」
顔を真っ赤にするのが愛らしい。俺は妻の足を掴んだまま、足の指を一本一本舐めしゃぶった。
「あ、あっ!」
足の指も性感帯になることを知らない世間知らずの妻は、泣きそうな顔で俺を睨みつけた。
「申し訳ありません、ご主人様。気に入らなければ、わたくしめに罰をお与えください」
みどりが恐る恐る、今度は左の足裏を俺の顔面に押し当てる。俺は夢中で愛らしい裸足を掴み、甘噛みしながら舐め回した。
「何が罰よ、龍一郎さんの変態、変態、変態!」
俺はクックッと笑って、自分のご主人様の脚の間に顔を埋め、舌で丁寧に御奉仕した。甘い悲鳴を上げた彼女が、くったりと力を失う。顔を上げると、彼女は恨みがましげに俺を睨みつけた。
「もう無理だよ。体がガクガクして動けない」
半泣きで訴えられて、俺は思わず右手で口元を押さえた。
「何よ」
「……可愛すぎて」
「はぁ⁉」
「それではご主人様は、もう満足なさいましたか」
優しく尋ねると、かあっと可愛い顔に血がのぼった。ああ。本当に本当にたまらない。
「龍一郎さんは……」
「うん?」
「その、女の人に顔を踏まれたりするのに興奮する人、なの?」
俺は思わず声を上げて笑い出した。
「何よ、そんなに笑わなくてもいいでしょ!」
彼女が俺の胸板を軽く叩いて抗議する。
「君以外にこんなことを許すつもりはない。みどりは特別だ」
俺の眼差しと彼女の眼差しが絡み合う。
「みどりになら何をされても許すよ。でも浮気はダメだ。相手を死んだほうがマシという目に合わせてしまう」
「浮気なんかできないよ。私は龍一郎さんとは違う、ほんとに好きな人としかこういうことできないもん」
その言葉が嬉しかった。
「俺もそうだ。みどりと会って変わってしまった。心の伴わない快楽なんかいらない」
変わる。変わっていく。自分が自分でなくなるのは怖い。でも変わっていくのが自分だけじゃないなら、みどりと一緒なら怖くない。
彼女から目隠しさせられて、俺は従順に仰向けに寝た。
「ご主人様、挿れさせてくださいって上手におねだりできたら、挿れてもいいよ」
目隠しされたまま、怒張をちゅっちゅっと唇でついばまれる刺激は強烈だった。
「頼む、挿れさせてくれ」
「言えないならこうしちゃおうかな」
舌先でちろちろと裏筋をいじめられる。
「言う! 言うからやめてくれ。ご主人様のナカに挿れさせてください」
「何を?」
俺は唇を噛んだが、みどりの舌に追い上げられて呻いた。
「……ペニスを」
「はいダメ」
俺はぎりぎりと奥歯を食いしばった。
「性奴隷の、汚いちんこをご主人様のお腹に入れて、種つけさせてください」
「ちゃんと言えてえらいね。良い子にはご褒美あげる」
騎乗位で妻がゆっくりと俺に跨ってきた。我慢できなくて細腰をつかむと、俺はみどりを一気に貫いた。
「あっ、あっ、すごい」
蜜壷がひくひくと俺に吸いつく。俺はたまらずに腰を振った。
「みどり!」
「龍一郎さん!」
気持ちよくて頭が真っ白にスパークした。いつもよりずっとすごい快楽だった。自分の中にマゾ気質は皆無だと思っていたのに、みどりに何もかも変えられてしまう。
ようやく呼吸を整えて目隠しを外す。
「恥ずかしいよう、私はこういうキャラじゃないのに!」
「すごい言葉責めだった」
「やめて〜! みんな龍一郎さんが悪いんだからね!」
「それは申し訳ない」
俺が笑うと、みどりも笑った。
「こんな私でも、嫌いにならない?」
「……ならない。なるわけがない」
なんと言ったら彼女に伝わるんだろう。俺をも圧倒するみどりの輝きと強さに、惹かれてやまないのに。
「君がいないと駄目なんだ。ずっと傍にいてほしい」
「……うん。ならちゃんと健康的な生活をするって約束して。絶対に長生きするって」
俺は言葉を失った。
何時までも何時までも幸せに暮らしましたは、ヒーローとヒロインだけに許された結末だ。薄汚れたヴィランには決して手に入らないものだけど。それでも……願ってもいいのだろうか。
「もちろん。みどりと、将来生まれてくる子どものためなら何でもしよう」
「約束だからね」
最愛の女性が、きらめくような笑顔を浮かべる。
俺はこみ上げてくる感情のままにみどりにのしかかると、瑞々しい全身にキスをした。顔を上げて微笑みを交わし、そうして今度はゆっくりと愛しあった。
「ひゃあっ!」
「奴隷のご奉仕が気に入らないか?」
「こんなエラそうな奴隷が、どこの世界にいるのよ!」
顔を真っ赤にするのが愛らしい。俺は妻の足を掴んだまま、足の指を一本一本舐めしゃぶった。
「あ、あっ!」
足の指も性感帯になることを知らない世間知らずの妻は、泣きそうな顔で俺を睨みつけた。
「申し訳ありません、ご主人様。気に入らなければ、わたくしめに罰をお与えください」
みどりが恐る恐る、今度は左の足裏を俺の顔面に押し当てる。俺は夢中で愛らしい裸足を掴み、甘噛みしながら舐め回した。
「何が罰よ、龍一郎さんの変態、変態、変態!」
俺はクックッと笑って、自分のご主人様の脚の間に顔を埋め、舌で丁寧に御奉仕した。甘い悲鳴を上げた彼女が、くったりと力を失う。顔を上げると、彼女は恨みがましげに俺を睨みつけた。
「もう無理だよ。体がガクガクして動けない」
半泣きで訴えられて、俺は思わず右手で口元を押さえた。
「何よ」
「……可愛すぎて」
「はぁ⁉」
「それではご主人様は、もう満足なさいましたか」
優しく尋ねると、かあっと可愛い顔に血がのぼった。ああ。本当に本当にたまらない。
「龍一郎さんは……」
「うん?」
「その、女の人に顔を踏まれたりするのに興奮する人、なの?」
俺は思わず声を上げて笑い出した。
「何よ、そんなに笑わなくてもいいでしょ!」
彼女が俺の胸板を軽く叩いて抗議する。
「君以外にこんなことを許すつもりはない。みどりは特別だ」
俺の眼差しと彼女の眼差しが絡み合う。
「みどりになら何をされても許すよ。でも浮気はダメだ。相手を死んだほうがマシという目に合わせてしまう」
「浮気なんかできないよ。私は龍一郎さんとは違う、ほんとに好きな人としかこういうことできないもん」
その言葉が嬉しかった。
「俺もそうだ。みどりと会って変わってしまった。心の伴わない快楽なんかいらない」
変わる。変わっていく。自分が自分でなくなるのは怖い。でも変わっていくのが自分だけじゃないなら、みどりと一緒なら怖くない。
彼女から目隠しさせられて、俺は従順に仰向けに寝た。
「ご主人様、挿れさせてくださいって上手におねだりできたら、挿れてもいいよ」
目隠しされたまま、怒張をちゅっちゅっと唇でついばまれる刺激は強烈だった。
「頼む、挿れさせてくれ」
「言えないならこうしちゃおうかな」
舌先でちろちろと裏筋をいじめられる。
「言う! 言うからやめてくれ。ご主人様のナカに挿れさせてください」
「何を?」
俺は唇を噛んだが、みどりの舌に追い上げられて呻いた。
「……ペニスを」
「はいダメ」
俺はぎりぎりと奥歯を食いしばった。
「性奴隷の、汚いちんこをご主人様のお腹に入れて、種つけさせてください」
「ちゃんと言えてえらいね。良い子にはご褒美あげる」
騎乗位で妻がゆっくりと俺に跨ってきた。我慢できなくて細腰をつかむと、俺はみどりを一気に貫いた。
「あっ、あっ、すごい」
蜜壷がひくひくと俺に吸いつく。俺はたまらずに腰を振った。
「みどり!」
「龍一郎さん!」
気持ちよくて頭が真っ白にスパークした。いつもよりずっとすごい快楽だった。自分の中にマゾ気質は皆無だと思っていたのに、みどりに何もかも変えられてしまう。
ようやく呼吸を整えて目隠しを外す。
「恥ずかしいよう、私はこういうキャラじゃないのに!」
「すごい言葉責めだった」
「やめて〜! みんな龍一郎さんが悪いんだからね!」
「それは申し訳ない」
俺が笑うと、みどりも笑った。
「こんな私でも、嫌いにならない?」
「……ならない。なるわけがない」
なんと言ったら彼女に伝わるんだろう。俺をも圧倒するみどりの輝きと強さに、惹かれてやまないのに。
「君がいないと駄目なんだ。ずっと傍にいてほしい」
「……うん。ならちゃんと健康的な生活をするって約束して。絶対に長生きするって」
俺は言葉を失った。
何時までも何時までも幸せに暮らしましたは、ヒーローとヒロインだけに許された結末だ。薄汚れたヴィランには決して手に入らないものだけど。それでも……願ってもいいのだろうか。
「もちろん。みどりと、将来生まれてくる子どものためなら何でもしよう」
「約束だからね」
最愛の女性が、きらめくような笑顔を浮かべる。
俺はこみ上げてくる感情のままにみどりにのしかかると、瑞々しい全身にキスをした。顔を上げて微笑みを交わし、そうして今度はゆっくりと愛しあった。