空に咲く花を見上げる、その相手は君以外ありえないから
はぁ。やっぱ敵わないな。
「1回しか言わねーから。」
1度、深呼吸をする。
さっきは言えたのに、意識したらなんと言えばいいか分からなくなる。
情けねー。覚悟決めろ、俺。
「…俺、ずっと前から朱璃のことが、好きだ。付き合ってくれませんか?」
なぜか俺も敬語になった。
少し格好がつかない告白だけど、やっと言えた。
反省よりも言えた達成感のような感情が頭を支配していく。
朱璃の方へ目を向けると、彼女は花火に照らされて赤くなった顔で俺を見ていた。