空に咲く花を見上げる、その相手は君以外ありえないから
空に映る花火 ー芙実(ふみ) sideー
1人で来るお祭りは

思ってたより楽しくない。


私以外の人が友達とか彼氏とかと来てるから

1人だと浮いているようにまで感じてしまう。


ヒュルルルードーン

花火の打ち上がる音が鳴り響いた。


まぁ、せっかく来たんだし、花火だけ見て帰ろうかななんて思っていると

「わっ、きれい!」

明るく透き通った、それでいて聞き慣れた声が近くでした。


「朱璃…!」

思ったよりも大きな声が出た。


慌てて朱璃を見たけど幸いなことに周りの喧騒の方が大きくて私の声は聞こえていなかったらしい。

< 8 / 27 >

この作品をシェア

pagetop