花婿が差し替えられました
クロードがきつくアリスを抱きしめた。
そして次の瞬間、アリスは宙に浮いていた。
クロードが抱き上げたのだ。
「白い結婚が理由で離縁が成立するなら、俺は今すぐ貴女を抱く」
「……は?」
「もう誰にも白い結婚なんて言わせない」
「ま、待ってください!だいたい貴方は腕を怪我して!」
「大丈夫」
クロードはアリスを片手で軽々と抱き上げている。
騎士の腕は強いのだ。
クロードはそのまま、ずんずんと夫婦の寝室に進んだ。
あの、いつも鍵がかかっていた扉を開けて。
「でもその、片手が不自由だと色々不便なんじゃ…」
アリスはクロードを心配してそう言ったのだが、クロードはちょっとだけ首を傾げた。
そして、悪戯っぽく笑った。
「それは、脱がせるのに不便だから?それとも、貴女に上手に触れられないから?」
「………はあ⁇……脱……っ⁈……触っ⁈」
「だったら、貴女が手伝って、アリス」
「ちょ、ちょっと、クロード…っ」
「大丈夫。このくらい全然痛くない。それに、貴女に触れればきっと治る」
ふんわりと微笑むクロードに、アリスは目が釘付けになった。
(え⁈何この子、いつの間にこんな色気を…!)
「本当はずっとこうしたかったんだ」
そう言うと、クロードはアリスをベッドの上におろした。
片腕とは思えないほど、ふんわりと、優しく。
言うまでもなく、アリスはその晩若い夫に翻弄され続けた。
堅物騎士クロードは、花嫁から二度と嫌だと言われないようにと、優しく優しく抱いたらしい。
それは、奇しくも一年前の初夜の晩、家令のマルセルに受けた忠告を忠実に守った成果だった。
おそらくクロードにとっても初めての経験だっただろうし腕を怪我していたため上手に出来たかどうかはわからないが、アリス自身も初めてだったのだから判断出来るわけもない。
とにかく、二人にとってとても幸せな夜であったことは間違いない。
その後当然のことではあるが、あれから、二人の寝室の間の扉は鍵が取り外されたと言う。
そして次の瞬間、アリスは宙に浮いていた。
クロードが抱き上げたのだ。
「白い結婚が理由で離縁が成立するなら、俺は今すぐ貴女を抱く」
「……は?」
「もう誰にも白い結婚なんて言わせない」
「ま、待ってください!だいたい貴方は腕を怪我して!」
「大丈夫」
クロードはアリスを片手で軽々と抱き上げている。
騎士の腕は強いのだ。
クロードはそのまま、ずんずんと夫婦の寝室に進んだ。
あの、いつも鍵がかかっていた扉を開けて。
「でもその、片手が不自由だと色々不便なんじゃ…」
アリスはクロードを心配してそう言ったのだが、クロードはちょっとだけ首を傾げた。
そして、悪戯っぽく笑った。
「それは、脱がせるのに不便だから?それとも、貴女に上手に触れられないから?」
「………はあ⁇……脱……っ⁈……触っ⁈」
「だったら、貴女が手伝って、アリス」
「ちょ、ちょっと、クロード…っ」
「大丈夫。このくらい全然痛くない。それに、貴女に触れればきっと治る」
ふんわりと微笑むクロードに、アリスは目が釘付けになった。
(え⁈何この子、いつの間にこんな色気を…!)
「本当はずっとこうしたかったんだ」
そう言うと、クロードはアリスをベッドの上におろした。
片腕とは思えないほど、ふんわりと、優しく。
言うまでもなく、アリスはその晩若い夫に翻弄され続けた。
堅物騎士クロードは、花嫁から二度と嫌だと言われないようにと、優しく優しく抱いたらしい。
それは、奇しくも一年前の初夜の晩、家令のマルセルに受けた忠告を忠実に守った成果だった。
おそらくクロードにとっても初めての経験だっただろうし腕を怪我していたため上手に出来たかどうかはわからないが、アリス自身も初めてだったのだから判断出来るわけもない。
とにかく、二人にとってとても幸せな夜であったことは間違いない。
その後当然のことではあるが、あれから、二人の寝室の間の扉は鍵が取り外されたと言う。