その恋、まぜるなキケン

絶望




ブーッブーッブーッ


顔の近くでスマホの振動を感じ、真紘は飛び起きた。


画面には〝綾人〟と表示されている。


「もしもし!綾人!?」


『ごめん寝てたよな。返事もできてなくてごめん。安心して、織部も一緒だから。今から家まで送る』


「そっか、良かった……」


綾人の穏やかなその声から、きっとみんなが無事であることが分かり、真紘は心の底から安心した。


とりあえずお風呂を沸かして待っておこうとスイッチを入れに立ち上がると、テーブルの上には自分が用意した夜ご飯が並んだままだった。


真紘は今頃になって夜ご飯を食べていなかったことに気づく。


慌てて上からラップをして、玄関へ急いだ。
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