【完結】私の恋人の裏の顔は、最低な詐欺師でした。


「え……。なに、これ……」

 その紙を、私は見てしまったーーー。

「これ、って……」

 その紙に書かれた内容を見て、私は思わず声を上げてしまったのだったーーー。

「俺、俺……って……」

 このセリフ……なんだか、詐欺みたいな……。

【実は大きな事故起こしちゃって、人を大怪我させたちゃってさ……。その人、入院することになってさ、示談金として、金が早急に必要になったんだ。 
悪いんだけど、今から言う口座に金を振り込んでほしいんだ】

「え……?」 

 なに、この……本当に、詐欺みたいなセリフ。
 意味が分からない。 なんなの、このセリフ……。

 でも私は、それと同時に拓斗がしていることを察知してしまった。
 これは……。これは、もしかしてだけど……。

 ーーー拓斗は本当に、詐欺に関わっているのではないか。

「拓斗が……詐欺……?」

 ウソでしょ……。あの拓斗が、詐欺に関わってる?

「まさか……」

 そんな訳、ないよね……? 拓斗にそんなことが出来るとは、思えない。

「ウソ……だよね」
 
 これはいわゆる、オレオレ詐欺ってヤツだ。内容からしても、間違いない。

「……まさか」
 
 まさか……拓斗が隠していた秘密って……。
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