ー野に咲く花の冒険譚ー
タルトと無言で向き合った僕は。
その手を,強く握った。
「約束しよう,タルト。僕も……同じ気持ちだ」
僕の経験が桁外れに低いのだとしても。
君以上の存在は見つからないと,そう分かるから。
僕らの旅は,あくまでまだ序章にすぎない。
けれどタルトの存在は,僕のストーリーにおいてとても重大に働いている。
ココも,もしかしたら,アイザの事も。
僕の胸には,大きく刻まれている。
僕らは最後の目的地に向けて,僕らへ沢山の変化を与えた小さな村を出発した。