ー野に咲く花の冒険譚ー
5章 事件
「ココ。今日も早起きだな」
「ジョン,おはよう」
祭りのあった村を遠く離れた朝,木の影に見つけたココに,僕は声をかけた。
ココはすかさず振り向いて,蕾のような唇を綻ばせる。
「最近,タルトと仲が良いの? ジョン」
「そうかな,特別変わったとは思っていない。ただ……友となって少し気は抜けているかもしれない」
僕はメガネのレンズを拭い,答えた。
再び口を開く。
面と向かって言うのは,これが初めてだった。
「君もだろ? ココ。タルトがそうだと教えてくれた」
何故喜ぶのかは分からなかったが,ココが嬉しそうに上気した頬を緩めたので,僕もすっと目を細める。
するすると服を脱ぐ,ココは僕の花が姿を現しそうになったところで慌てたように声をあげた。
「ジョン,おはよう」
祭りのあった村を遠く離れた朝,木の影に見つけたココに,僕は声をかけた。
ココはすかさず振り向いて,蕾のような唇を綻ばせる。
「最近,タルトと仲が良いの? ジョン」
「そうかな,特別変わったとは思っていない。ただ……友となって少し気は抜けているかもしれない」
僕はメガネのレンズを拭い,答えた。
再び口を開く。
面と向かって言うのは,これが初めてだった。
「君もだろ? ココ。タルトがそうだと教えてくれた」
何故喜ぶのかは分からなかったが,ココが嬉しそうに上気した頬を緩めたので,僕もすっと目を細める。
するすると服を脱ぐ,ココは僕の花が姿を現しそうになったところで慌てたように声をあげた。